人は生活の中で無意識、そして意識的に数えきれないほど多くの「呼吸」を行います。
意識的、とはいったものの、おそらく大半の人は意識して呼吸を行う事はないのではないでしょうか。
「呼吸なんて息を吸って吐くだけ」
そう思って呼吸の事を意識することなんて、ほとんどないのが普通です。
ただ、忙しい毎日を送っている方。
今この記事を読んでる瞬間だけでいいので、一度だけ大きく深呼吸を行ってみてください。
ほんの少しではあるかもしれませんが、心が落ち着かなかったでしょうか?
呼吸というのは人間だけではなく、ほとんどの生物にとって欠かせない行動の一つです。
そして大きく息を吸って、大きく息を吐く「深呼吸」
これには様々なメリットがあると言われています。
本記事では忙しい毎日を送っている現代人にこそ意識してほしい「呼吸」
そして、「深呼吸」について解説していきます
Contents
忙しい人にこそオススメの「深呼吸」
日々の生活の中で自分のリラックスする時間は取れていますか?
ゆっくりする時間がないと身体も心も疲れが取れなくなってしまいます。
そんな忙しい人は日々の生活の中で深呼吸を取り入れましょう。
深呼吸を習慣化できれば身体だけではなく、心も元気になります!
ヨガやジムに行きたいけど忙しくて時間が取れなかったり、仕事で疲れてしまって通う気力が無くても深呼吸なら特別な手続きやコストは不要なので今すぐに始められますよ。
しかし、ただ深呼吸をすれば良いわけではありません。
正しい方法で行わなければ効果は半減してしまいます。
深呼吸で得られる効果と、たくさんの呼吸法をマスターしているプロのヨガインストラクター直伝の正しい呼吸法をご紹介します。
本記事を読んですぐに実践してみましょう!
深い呼吸の効果
深呼吸で得られる効果はなんと10個もあります。
- 自律神経が整えられる
- 内臓がマッサージされる
- 血液循環アップ、デトックス効果
- ストレス解消
- 便秘改善
- 冷え性改善
- 生活習慣病の予防
- 疲労やけがの回復が早くなる
- 頭痛を和らげる
- ダイエット効果
1つずつ見ていきましょう。
1:自律神経が整えられる(リラックス)
深呼吸をすることで新しい酸素が体内に取り込まれます。脳にも酸素が行き渡り、血液の循環が良くなります。
すると交感神経と副交感神経のバランスが整い、幸せホルモンと言われるセロトニンが分泌されるのです。
その結果、心身ともにリラックス効果を得ることができます。
2:内臓がマッサージされる
腹式の深呼吸をすると、息を吸った時にお腹が膨らんで酸素がたくさんお腹の中に取り込まれます。
すると横隔膜が上下して周囲の内臓器官に刺激が加わり、内臓がマッサージされます。
内臓は体外から直接刺激を与えることができないので腹式の深呼吸でマッサージするのが一番良い方法です。
3:血液循環アップ、デトックス効果
深呼吸をすることで新しい酸素が体内に取り入れられます。
多くの人が意識しないで呼吸をすると胸式呼吸になりがちですが、腹式呼吸をすることで通常の3~5倍の酸素を体内に取り込むことができるのです。
空気を体内に取り入れると全身の細胞に酸素が行き渡り、内臓まわりをはじめ全身の血行を循環させる効果があります。
同時に老廃物や二酸化炭素が体外に排出されてデトックス効果も発揮します。
4:ストレス解消
溜まったストレスを解消させるためにはリラックスする必要があります。リラックス状態は交感神経と副交感神経がバランスよく働いていることが不可欠です。
交感神経:緊張状態が続くと優位になる
副交感神経:のんびり休んでいると優位になる
この2つの神経のバランスが取れると自律神経が上手く働いていると言えます。
ストレスが溜まった状態は緊張状態で浅い呼吸になりやすいです。
そこで大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出せば緊張状態を緩和させることができます。
5:便秘改善
深呼吸で大きく広がった横隔膜は内臓を刺激するとお伝えしました。
横隔膜の近くには腸があり、深呼吸によってマッサージされると腸の動きが活発になります。
すると排便が促進され便秘の解消が期待されます。
6:冷え性改善
緊張状態が続いている交感神経が優位な時は呼吸が浅くなります。一方でリラックスした状態の副交感神経が優位な時は呼吸が深いです。
疲れていたり、緊張感が続くときは意識的に深呼吸をし、副交感神経を優位にさせましょう。
深呼吸をすると酸素がたくさん体内に取り込まれ、血行が良くなります。
血行を良くして身体中の細胞を活性化させ体内をポカポカにさせましょう。
そうすることで冷え性の改善が期待されます。
7:生活習慣病の予防
深呼吸をするとプロスタグランジンI2とプロスタグランジンEという成分が体内に分泌されます。これらの物質は以下の病気の予防に効果的です。
・血管を広げ血圧を下げる=高血圧の予防
・血小板の凝集を抑えたり、コレステロール値の増加を防ぐ=脳梗塞・心筋梗塞の予防
呼吸を意識するだけで血圧を下げたり、コレステロール値の増加を抑えられたりと素晴らしいメリットがあります。
8:疲労回復が早くなる
酸素が足りないとだるさや倦怠感を感じます。
疲労は運動をした時と同じように乳酸などの疲労物質が溜まります。
酸素にはそれらの疲労物質を分解してくれる働きがあるので、疲れが溜まっている時に深呼吸を行い体内に酸素を取り込みましょう。
意識的に深呼吸をすることで疲労感を素早く取り除くことができます。
9:頭痛を和らげる
たくさんの人が悩んでいる片頭痛ですが、この頭痛も深呼吸で緩和することができます。
というのも片頭痛は酸素が不足すると発しやすくなると言われているから。
酸素が少ないと血管が収縮してしまい、血管が広がっている時に比べ血液を脳に送りづらく負担が掛かります。その負担が片頭痛と言われているのです。
深呼吸をして体内に酸素を取り込みましょう。酸素を取り込んで血管が拡張されれば、片頭痛で悩むことも少なくなりますよ。
10:ダイエット効果
深呼吸でダイエットができるなんて信じがたいですよね。
しかし、1~6で挙げた以下の深呼吸の効果が得られれば必然的にダイエット効果も得ることができます。
- 自律神経が整えられる
- 内臓がマッサージされる
- 血液循環アップ、デトックス効果
- ストレス解消
- 便秘改善
- 冷え性改善
すぐにダイエット効果を得ることはできませんが、継続させることで徐々に効果が出てきます。
深い呼吸の正しいやり方
たくさんの効果がある深呼吸の中から、腹式呼吸の正しい方法をご紹介します。
腹式の深呼吸はヨガで取り入れられている呼吸法です。
より効果を得るためにヨガインストラクター直伝の正しい呼吸法をご紹介しますので、今日から取り入れてみて下さいね。
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横になり脚を⽴て、腹部に⼿のひらを当てます。
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⿐からゆっくりと息を吸い、お腹周りの動きを⼿のひらで感じます。
(お腹が膨らむか手のひらで確認しましょう。)
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⿐から息を吐き、すべて吐き切るまで下腹部の動きを⼿のひらで感じます。
(お腹がへこむのを手のひらで確認しましょう。)
始めは無理をせず楽な呼吸から始めましょう。
慣れるにしたがって吸う長さと吐く長さを同じにさせます。
楽に呼吸ができるようであれば、吐く息を長くし、吸う長さの2倍時間をかけます。例えば、吸う息は4カウント、吐く息は8カウントといったように意識してみましょう。
お腹がしっかり動いていて呼吸にも慣れてきたら手は楽な位置に置きましょう。
腹式呼吸は、リラックスできる他、慢性的な痛みやストレスの軽減も期待できます。
より呼吸の効果を出すために
たくさんの効果をもたらす深呼吸。
「実践したいけど、どのタイミングで行うのが効果的なの?」
などと疑問に思っていませんか?
難しく考える必要はありません。
いつ実践しても効果を得ることはできます。
忙しい日々を送っていると意識するのが難しいですが、気が付いたらその都度実践しましょう。その回数が多ければ多いほど効果はたくさん表れますよ。
また今回ご紹介した腹式呼吸の他にも、たくさんの呼吸法があります。そして得られる効果もそれぞれ異なります。
例えば胸式呼吸であれば、リラックス効果、心肺機能の強化。他にも片鼻呼吸など普段行うことのない呼吸法もあります。
気になった方は調べてみて下さいね。
まとめ
今回は健康になれる深呼吸についてご紹介しました。
忙しい日常でも取り入れることができるので、ぜひ実践してみて下さいね。更に効果を高めたい場合はヨガのアーサナ(ポーズ)と組み合わせるのもおすすめです。
とは言え、あなたの無理のない範囲で行うことが大切です。
腹式の深呼吸に慣れて、心身ともに余裕ができたら次のステップであるヨガのアーサナを学んでみましょう。