今回、東洋医学やセルフケアに興味がある私にとっては、一瀬先生のワークショップを大変楽しみにしておりました。お天気が余りよくない3連休スタートの土曜日にも関わらず、中には愛知県から来られている方もおられました。
高齢化に伴い私達の平均寿命が90歳を越える可能性がある現在、健康寿命が上がった訳ではありません。90歳まで生きられると思うか。90歳まで生きないといけないかと思った時に「自分が思う様に生きられる事」が大切という話からスタートしました。
世の中は男女共、飽食の時代に伴い平均寿命がかなり上がっていますが、中には寝たきりの介護の必要な方がどんどん増えています。
私達が健康に楽しく生きていく上には、元気に自力で動けて、自分の口で食べられる事でやっと幸せに歳を取ることに繋がります。
もし、車椅子に乗って、介護者に食べ物を口まで運んでもらう必要があるなら、それは人に気を遣った生活であり、自分の思う様には出来ない不十な生活です。如何に自分の意のままに体を動かせるか。若い時は当たり前である事ですが、年齢に伴い自分の体のSOSサインのメッセージを如何にちゃんと知るかが鍵になります。
ただ痛いでなく何故痛いのか体のメッセージを知る事。
私達の日常生活でつい目を向けず背けてしまうところです。とにかく体のSOSサインの痛みを先ずは消す西洋医学の対処療法でなく、根本治療を目指す東洋医学の考え方です。
対処療法の一時的に止める事には素晴らしさはありますが、ずっと長期に渡り対処療法しかしないので気づいたら全く良くならない。それに対し東洋医学では、体の不調を起こす時は実は、バランスを崩す、氣の巡りが悪くなり悪いものを追い出そうとしてそこに虚(穴があいた様なもの)が出来ると考えるそうです。それが夏なら邪気である暑邪が虚に入ると考えるそうです。
私も長年の腰痛に悩まされ、痛み止めなど服用したり湿布など貼ったりしましたが、余り良くならない西洋医学に何処かしら不安や不満が沢山あり諦めの様な物を感じていました。しかし、何千年前の先人の知恵を再び取り入れた東洋医学の考えには何処かちゃんとした理にかなったものをより感じる事が出来ました。
又私の様に夏場、暑さでクーラーをかけ、つい冷たいものを過剰にとる事で怠るさが出て、疲れの蓄積で発熱し易くなる事にも。この東洋医学の理由づけに置き換えると、より深く知る事が出来ます。
東洋医学では、季節ごとに過ごす必要がある為、夏場は暑さに伴いセルフケアでは「火」のところを見ると「熱」が高まり暑さが他の季節より強くでるので暑さ対策が必要であるのだと知りました。
ただ単に疲れで熱が出たとは見ない考え方です。体はその季節毎の対応をしないといけないと判っているのに出来ない事により、内臓を悪くして邪気が入ってくる。
確かに疲れが出て熱が出ている時は内臓の動きが悪くなって食欲が落ちている事で、便秘か下痢になっているなと改めて反省しました。
如何に自分の体を観ている様で診ていないなと感じました。
夏場は特に血流を上げる事は大切ですが、上げ過ぎない様にする事がより大切になります。ハードな運動より有酸素運動に務める事。夏には頑張りすぎい!私にはかなり頭の痛い間違えポイントでした。
季節関係なく余り生活スタイルを変えない事で正に夏場の過ごし方に体がついて行っておらず、拍車をかけた悪い過ごし方をしていました。
夏をより良く過ごす上では、五行配布表のチェックをした上で、心臓や腎臓のケアの必要性を知りました。先ず、自分の心臓の位置確認をして脈をとる上でのポインを学び、2人1組のペアーワークのシェアタイム。どの様に自分の脈を通して心臓のメッセージを知るか。
心臓がANPを出していた時「水」の腎臓が正しく動かないので「火」からのイメージを受け取れないのか、「水」が弱って「火」を沈められないかと考えるらしいです。ただ単にその臓器が悪いとは取らない考えに皆さん真剣に耳を傾けていました。
腎臓を温めるペアーワークでは、ジンワリ手の温もりにホッとなり血流にも変化が出たせいか顔の血色が良くなっていました。
又、腎臓の高さや位置の違う男性には一瀬先生が直接手で触りケアすると段々元の位置の戻ろうとする驚きの結果に皆さん思わず、「わっ、本当に段々左右差がなくなっている!」とビックリしていました。女性に囲まれた男性の方も普段以上に恥ずかしく、ドキドキに緊張したみたいで皆さんの笑で盛り上がっていました。
そして、セルフケアで自分の手で腎臓を確認しながらのテーブルポジションを行う事により、いつものピラテスなどで使っているトレーニングに意味と意識を新たにプラス事で意味合いにより深いものを感じました。
ただ単にポーズをする事に留まらず、このポーズが体からのメッセージの源にアプローチをかけて行くトレーニングへと進化させる意味の深さや楽しさの様なものを感じました。
先生がおっしゃる様に、「とにかく臓器などが一生懸命発したメッセージを単に『悪い』の一言に終わらせない。そして本当に一生側に居てくれるパートナーは、伴侶でも家族でもなく自分の体である!」とおっしゃる言葉に皆さん納得されていました。
確かに家族は大切ですが、自分自身が元気に健康であってこそ、相手を労わることも出来ます。自分の健康に余裕がなければ“負んぶに抱っこに”なってしまいます。
終わりには、約7分間有酸素運動をしました。単にゆっくりと運動をするのではなく、速さのあるメリハリ運動入れながら皆さんで輪になって、どんどんテンションもピークになっていました。
心地良い心拍数の増加で心臓と腎臓のケアが出来た様で少し息も上がったみたいでしたが、良い笑顔になっていました。
その後、最終チェックでは再び、脈にどの様に変化が起きたのか?最初の脈チェックとは違い、何だか上がったり、下がったりの不安定さが落ち着いた様に感じると言う声が多く出ていました。
脈の変化を感じながら、体にそれだけの変化が起こったことを実感して本日のワークショップは無事幕を閉じました。