前回、「女性の健康のための陰ヨガ&セルフマッサージ」に続いて2回目のワークショップレポートです。
今回のテーマは「歳を重ねる、人生のステージ毎の陰ヨガ」。年々歳を重ねることに、楽しみとともに不安を感じる人も多い(私もその一人)中で、とっても気になるテーマだなぁと思いながらクラスに臨みました。
そしてクリス先生は、今回も穏やかな空気感で私たちを迎えてくれました。
最初に、「加齢・老化とは?」について。
老化は、「内と外」、体内の生理学変化と環境因子の組み合わせ。自分でコントロール可能なものもある、というお話でした。そして、「老化は止めることはできないけれど、老化を遅らせることはできる」というクリス先生の言葉。
健康的で美しい人間であるための方法として、いくつかのヒントをいただきました。
・食べ物の「ラベル」を読む。原材料を見て、砂糖をなるべく避けるなど
・喫煙と飲酒をやめる、もしくは量を少なくする
・定期的な運動により新陳代謝をUPする
・質の良い睡眠を十分に
・瞑想
など
一つひとつは当たり前のようだけど、慌ただしい日々の中では忘れがちだな、、、と自分の生活を振り返りながら聞いていました。
そしてさらに老化についての学びを深めていくと。。。
老化は「背骨」に現れる。背骨は、身体を支え、そこを走る中枢神経や内臓を支え守るという大切な役割を果たしていますが、今日の世の中では、スマホやゲームで頭が下がってうつむいている時間が長いですよね。そうすると、血の巡りが弱くなって、肩や筋肉が硬くなったり、不眠につながったりするそうです。ヨガの動きでキャット&カウの背骨を動かすアーサナは万能なイメージがありますが、すべては背骨とつながっているんだな、とあらためて感じました。
そして、今日のテーマ「陰ヨガ」が、どのようにして老化を和らげるのか?
陰ヨガは関節に焦点を当てたプラクティスで、可動域が広がることで血行が良くなる、副交感神経への移行を助けるなどの効果がある。そして、身体だけでなく精神面でも多くの効果があることを学びました。
・生活の中で、ペースをゆっくりにすることを促す
・内側に溜め込んできた感情を解放し、自尊心を高め、感謝と喜びを育む
・座位での瞑想の準備
人生には大きく3つのステージがあって、
・20歳までは「発達」の期間、エネルギーに溢れている
・20-60歳は「維持と修復」の期間
・60歳以降の「保護」の期間
まさに今、私がど真ん中にいる「維持と修復」の時期に心と身体を労らないと、次の60歳以降の「保護」の時期にどんどんと老化が進んでしまうのだそうです。だから今、私たちがすべきことは「維持」と「修復」、心に留めておきたいポイントですね。
後半は実践です。
●実践1:背骨のための陰ヨガセラピー
腰椎とハムストリングスにアプローチすることで、腰椎部の柔軟と可動性を高め、腰椎部の圧迫を解消し、また下半身の血の巡りが良くなる効果があるそうです。ただゆったりと取り組んでいるだけで、身体がじわっと温まってくる感覚がありました。
●実践2:トリガーポイント(しこり、つまり)へのアプローチ
筋膜に十分な水分がないと硬くなってしまうので、そうならないためにストレッチやケア、その一つがトリガーポイントへのアプローチ。ここではマッサージボールやテニスボールを使ったシークエンスをいくつか実践。
●実践3:上半身に焦点を当てた陰ヨガアーサナ
現代の生活では、スマホやゲームで頭が下がっていることが多いですよね。そうすると頸椎7番が弱くなってしまって、歳を重ねる毎に頭が上がらなくなり、また首のジョイントは腕や指先にもつながっていて、腕が上がらなくなる原因にもなっているのだそうです。
さらには、背中が丸まることで、身体の前側が縮んで肺などに影響し、呼吸がしにくくなったりも。。。お年寄りの方、こんな姿勢になっていると、確かに呼吸もしにくそう。姿勢って本当に大事ですね
そして、上半身にアプローチするアーサナ実践。
ブロック2つを使ったSealのポーズ。
IZUMIの感想
「老化は止めることはできないけど、遅らせることはできる」。老化を恐れたり不安に思うのではなく、人生を健康で美しく生きていくために、日々を丁寧に暮らしたり、陰ヨガのプラクティスを生活の中に置いていきたい。これからの人生や「老い」が、今までよりちょっとだけ楽しみになりました。
クリス先生、通訳のかよこさん、ヴィオラトリコロールのちあきさん、本当にありがとうございました!!