みなさんはマタニティヨガをご存じでしょうか?
マタニティヨガとは主に妊娠中に行うヨガで、妊娠中に妊婦さんの身体と心をケアするヨガの事です。
近年はこのマタニティヨガと、そしてそれを指導するマタニティヨガインストラクターの需要が増えつつあります。
マタニティヨガインストラクターとしてスタジオ等で指導を行うためには、母子の安全に最大の配慮を行う必要があり、多くの専門的知識が必要とされています。
そこで今回は、関西のヨガスタジオでヨガインストラクターとして活動しつつ、ヨガスクールでヨガインストラクターの育成も行っているYumi先生に「マタニティヨガインストラクターコース」を受講していただき、感想を伺ってみました。
Yumi先生は現在、妊娠8ヶ月
指導者として活躍しながら、ママになる準備もしているYumi先生は「マタニティヨガインストラクターコース」を受講してどのように感じたのでしょうか?
Contents
マタニティヨガとは?
マタニティヨガとは、妊婦さんが身体と心をケアするヨガのこと。
強度の高いポーズであったり、うつ伏せなどお腹を圧迫するポーズを避け、妊娠期特有の身体の不調を、安全に適度な運動で解消していくことが出来るため、近年「マタニティヨガ」を取り入れている産院も増えてきました。
また、マタニティヨガのもう1つの特徴は、社会から離れていく不安や、身体が変わっていくことへの不安など、心の悩みにも寄り添えます。
ヴィオラスクールのマタニティヨガインストラクターコースの内容は?
今回Yumi先生には、本ブログを運営する「ヴィオラスクール」が開催するマタニティヨガインストラクターコースを受講していただきました。
マタニティヨガインストラクターコースは3日間にわたって開催され、ここからは1日毎のコース内容を紹介していきます。
1日目
まずは自己紹介からスタート!
3日間一緒に学ぶ皆さんで、お名前やなぜコースに参加しようと思ったのか?等、自己紹介で皆さんの事を少し知ったところで、講座に入ってきます。
・自己紹介
・ヨガとは?
・妊娠期を健やかに過ごす方法は?
・妊娠初期について
・呼吸法やほぐしについて
・基本のポーズ
・骨盤周りの調整
1日目は、そもそもヨガとは体を動かすエクササイズではなく、心・身体・精神をつなぐもということを学び、妊娠期にヨガを取り入れる理由・メリットなどから学び始めました。
妊娠期は身体の不調だけではなく、心も不安定になりやすいものです。
お母さんの心が不安定だと胎児にも影響を及ぼします。
身体にも心にも大きな変化がある妊娠期。大きな変化はストレスを生みやすくなります。
また、働いていた方は仕事を辞めたり、休職したり、お友達と気軽に出かける機会が減ったりすることで、社会から孤立していると感じる妊婦さんも少なくありません。
こんなストレスや孤独にどうやって向き合うのでしょうか?
ヨガは自律神経を整え、ホルモンを安定させるので、心身の安定を培うことが可能です。
その為にヨガのツールを使って具体的にどんなことができるのでしょうか?
妊娠期は忙しい毎日から離れ自分と向き合える時間と捉えましょう!
大切な期間をもっと豊かにするためにヨガを取り入れる方法を学びます。
1日目に学んだ内容をまとめると、以下のようになります。
呼吸法 | 妊娠期に取り入れてほしい腹式呼吸法のやり方、呼吸に意識を向け、積極的にリラックスする環境作りを学びます。 |
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ポーズ | ヨガの基本のポーズ「タダーサナ」を学びます。 |
ほぐし | 毎日つかう脚の緩め方、腕・首・肩周りのほぐし方を学びます。 |
骨盤周りの調整 | 骨盤の変化、お腹が大きくなることで姿勢の変化で身体に不調が!骨盤回しやキャット&カウなどでゆったり関節を動かしていく方法を学びます。 |
その他、女性ホルモンを女性のライフステージ毎に学んだり、月経サイクルや妊娠期(初期・中期・後期)のそれぞれの特徴や身体の仕組みについても1日目に学びます。
2日目
2日目は妊娠中期の身体と心の状態を学ぶことからスタート!
2日目は内容盛沢山で、妊娠中期、妊娠後期について学びます。
・妊娠中期の身体と心の状態
・妊娠中期に取り入れたいポーズについて
・妊娠後期の身体と心の状態
・妊娠後期に取り入れたいポーズ、呼吸法について
・妊娠期のよくある不調と対処法について
・マタニティヨガのプログラム(シークエンス)作りについて
妊娠中期は「マタニティヨガ」を行うのに一番いい時期。
そして、しっかり出産を迎えるためにも妊娠中期に身体を動かし体力をつけておきたい時期です。
ヨガのポーズを使って、体幹を作ったり、体力作りをして、妊娠後期に備える時期です。
立位のポーズ(主に立って行うポーズ)を中心に行い、足を使い下半身を動かすことで体力作りが可能です。
母親が楽しい!と感じると赤ちゃんにもしっかりと伝わります。
妊娠中期は身体をしっかり動かし整え、マタニティライフを楽しむことが大切です。
その他にも太陽例はやチェアポーズなど交感神経を優位にするポーズをメインに学びます。
また、2日目は、妊娠後期の身体と心についても学びます。
いつ出産してもいいように、股関節を開くポーズを中心に学びます。妊娠後期はお腹が大きくなる為、呼吸もしにくくなっていきます。
しっかりと呼吸をいれ股関節を開いたり、リラックスできるポーズを中心に学びます。
その他、マタニティヨガのクラスの作り方も学びますので、2日目は沢山の情報をお伝えする日となります。
ここまでに妊娠期の身体と心を初期・中期・後期と分けて、その時期にあったヨガのポーズや呼吸法、身体のほぐし方も学んできました。
その知識をもって3日目までにご自身でヨガのクラス(60分)を考えてくるのが宿題です。
3日目
3日目は、ご自身で考えたマタニティヨガのプログラムを発表していきます!
初めての指導の方もいらっしゃるので、ドキドキする1日がスタートです。
・指導実習
・マタニティヨガニードラ
・妊娠期の生活について(食生活・冷え対策・衣類等)
・分娩・産後について
3日目はインストラクターとお客様に分かれて指導実習を行います。
今まで学んできた事、ご自身で作ったプログラムを実際に教えていきます。
先生からはフィードバックもありますので、良かった点や改善点をしっかり見直しましょう。
午後からは、マタニティヨガニ―ドラ、妊娠期の食生活等、そして分娩と産後についても少し触れていきます。
「ニードラ」とは、サンスクリット語で「眠る」という意味で、寝転んだ休息の姿勢(シャヴァーサナ)で、言葉のガイドをもとに行う瞑想法です。
瞑想と聞くと難しそう。と感じる方も多いですが、インストラクターの言葉と聞きガイドのもと、行いますので妊娠期に取り入れやすい瞑想法です。
ヨガニードラは、究極のリラックス、ストレスの解放、自律神経やホルモンバランスの調整、寝つきが良くなる、疲れが取れやすくなるといったような効果が語られており、妊娠期にリラックスした状態でお腹の赤ちゃんを感じる時間を作りママになる準備をしていきましょう。
その他、妊娠期の食生活や生活の中で妊婦さんに気を付けてもらいたい点や、分娩とは?お母さんが頑張って一人で産むのではなく、赤ちゃんが自らの力で「生まれる」という視点にたち、お母さんとして手助けをしながら赤ちゃんと一緒に頑張る、素晴らしいお産をできるようにマタニティヨガインストラクターコースの最後の時間を進めていきます。
妊娠期の女性の身体・心を知り、「ヨガ」を通してどのように妊娠期をサポートしていくか?どのように妊娠期を過ごすか?を学ぶ3日間。
指導実習まであっという間に過ぎていきますが、女性としての幸せを感じることができる講座になっています。
どんな方が参加しているの?
マタニティヨガのコースの参加者は主に・・・
に、なります。
妊娠して、ご自身の身体についてもっと知りたいと思った方や、妊娠期を快適に過ごしたい方、身体の変化や不調に悩まれている妊婦さんが参加されています。
ヨガスタジオは女性の割合がとても多く、妊婦さんがクラスに参加された時に、安全にクラスを進めるために学びに来る現役のインストラクターの方、ご自身の周りに妊婦さんが増え、ヨガインストラクターとして「ヨガ」を使って皆を元気にしたいと思ってくるインストラクターさんもいらっしゃいます。
産院で「マタニティヨガ」クラスを開催するために学びに来る方、助産師として、色々な方面からマタニティライフを支えて行きたいと思って受講される方が多く、産院にいらっしゃる女性を助けたいと思って受講される方が多いです。
その他、ご自身の娘さんが妊娠したので、支えてあげたいと思って学びに来るお母様など、ヨガ経験者から未経験者まで多くの方が参加されるコースです。
Yumi先生の感想
Yumi先生は実際にヨガインストラクターとして働いており、妊婦さんでもあります。
今回マタニティヨガインストラクターコースを受講した感想やヨガインストラクターとして感じたことを聞いてみました。
マタニティヨガコースを受講した感想
『妊娠中こそ、最高の瞬間!』
これは、講座を担当して鈴木裕美先生のお言葉ですが、私も今は、そう思うことができています。
妊婦さんのストレスがお腹の中の赤ちゃんにも影響するため、妊娠中に起こる波やトラブルをいかにプラスの思考に変えていくかが、とても大事になります。
妊娠中はもちろん、その後、変化していくライフステージの波に対しても、自然とプラスの思考に転換できる内容がこの講座では、詰まっていると思いました。
インストラクターとして感じたこと・役立つ点を教えて下さい
その点、養成コースでは、妊婦の方がコースに参加される事が多いため、実際に自分が妊婦経験がなかったとしても、ポーズの効果や感じ方、その方の妊娠中の状況をリアルに聞く事ができます。
それだけではなく、妊婦でない方は、実際にお腹に重さを足して、ポーズを練習するため、簡単なヨガのポーズが一気にキツく感じますし、時間とともにいつもと違う疲労感も体験できます。
マタニティヨガの知識を頭で理解するのではなく、実体験を聞いたり、自分の体で感じる事で、単にこのポーズをして貰えばいいっではなく、その人がどう感じるかを尊重し、より安全で心地よい環境へと応用できる指導力が身につくと感じました。
まとめ
妊娠は女性しか経験することができないものです。
その一方、社会から孤立したり、身体の変化についていけなかったり、分娩が辛い等、いいイメージがない方もいらっしゃると思います。
しかし、女性の身体や赤ちゃんとの繋がりを学んだり、ヨガで出来る対策を知ると妊娠・出産の尊さや素晴らしさを感じ快適なマタニティライフを過ごすことができます。
また、インストラクターとして活躍されている方や助産師さんとして日々、妊婦さんと関わる方はマタニティヨガを通して、女性を幸せにすることが出来ます。
知らずに怖がるのではなく、しっかりと知る事で備え楽しむマタニティライフを送るためにマタニティヨガインストラクターをお勧めいたします。
マタニティヨガインストラクターコースへのご予約はこちらから→https://yoga-viola.net/yogacourse/maternity/