若い女性を中心に、年々人気の高まっているヨガ
しなやかで柔らかい体を作り、代謝を上げたり精神を安定させたり、様々な要因で人気を博しています。
ヨガというと、なんだか複雑で難しいポーズを取ったり、長時間きつい体勢のままだったり、みたいなヨガを想像する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かにそのような、上級者向けでハードなヨガもあります。
ただし、ヨガは老若男女問わず取り組めるように、そのようなハードなポーズだけではなく、初心者でも安心安全に取り組めるものも数多くあります。
そんなヨガは、これからの健康を考えるシニア世代にもおすすめです!
健康的で豊かな生活を送るために、是非この機会にヨガを始めてみてはいかがでしょうか。
Contents
シニアヨガとは
時代とともに、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」=健康寿命がどんどん伸びてきている昨今。
できるだけ自らの力で元気に楽しく生活する日々を送るためには、
- 生活習慣病の予防
- 健康増進のサポート
このふたつが大切になってきます。
さらにシニア世代が抱える精神面の課題として
- 健康への不安
- 孤独感や喪失感
- 過去の後悔や未来への不安
なども考えられますよね。
体にばかりアプローチするエクササイズではなく、呼吸法や瞑想法も合わせて実践していくヨガならば体力が無理なくついていくうえ、心と向き合う術も習得していくので精神面にも良い効果をもたらしてくれます。
アクティブシニアを目指す健康づくりと、日々を穏やかに過ごすサポートが同時にできることもシニアヨガの利点だと言えるでしょう。
シニアヨガの特徴
では、若い世代が行なっているスタンダードなヨガとシニアヨガの違いはどんなところなのでしょうか。
それは…
「やさしいヨガであること」
この一言に尽きます。
自分の体のみを軸にマットの上でポーズを取っていくだけではなく、補助道具を使ったり椅子に座って行うことでポーズのサポートをするので、例え体の自由が利かなくても安全に行うことができるのです。
そして何よりのポイントは、ポーズにこだわらないという点なんです。
ゆったりとした呼吸を意識して体をほぐしたり、無理せずに簡単なポーズを重ねて行なっていくことで少しずつ体を変えていくことを目的としています。
難しいことがないので、日常生活の隙間時間に気軽に取り入れることができるのもオススメしたい点なのです。
シニアヨガの効果
ここからは、シニアヨガで得られる主な効果についてご紹介していきましょう。
効果①「日常生活を支える筋肉を鍛えることができる」
年齢を重ねていくごとに、確実に衰えていくのが筋肉です。
シニア世代は筋肉の衰えや関節の可動域の低下に伴って、転倒するなど怪我の可能性がグッと高くなっていきます。
一度怪我をしてしまうと寝たきりになったり、介護が必要になってしまうことも…。
体と体力に合ったやさしいヨガで筋肉量を増やせばそういった事故も防げることはもちろん、筋肉量を増やすことで新陳代謝を高め老廃物の排出もサポートするので、体の細胞から生まれ変わることも可能なんです!
効果②「今の自分に集中することで自己を見つめることができる」
ヨガは自分の体の状態に耳を傾け、対話しながら行うことを大切にしているエクササイズです。
今の自分の心と体で無理をしていることはないか、ポーズをしていく中で気持ちいいところ・痛いと感じるところはないかなど、普段注意せずに過ごしている今の自分に集中することで自己を見つめることができます。
今の自分がは何を欲しているのか、発見するきっかけにもなるはずです。
効果③「深い呼吸をすることでリラックス効果が得られ、気持ちが前向きになる」
深く体の隅々まで届けるようなイメージで呼吸をしながらポーズを行なっていくヨガ。
頭の中を無にして、ポーズを取りながら精神統一を図っていくことができるため、座禅を組んでいる時と同じようなリラックス効果が得られると考えられています。
日常生活での呼吸よりもゆっくりと時間をかけた深い呼吸との相乗効果で自律神経のバランスも整え、気持ちが前向きになっていくのもよい効果のひとつです。
シニアヨガで注意するべきこと
シニアヨガは、一般的には高齢者が行います。高齢者の中には、一度ポーズができると自分の体力以上に頑張ってしまう人も…。モットーは「頑張りすぎない、無理をしない」、そしてインストラクターも頑張らせすぎないことに注意して行うことが大切です。
そのほかにも目を配るべきポイントがあります。
まずひとつめは転倒への注意です。一度転倒してしまったり転倒による怪我を経験すると、その恐怖感から活動意欲の低下を招きます。
そのような事態を防ぐためにも、決して無理はさせないこと、そしてインストラクターがサポートの役割を忘れないことが大切です。
そのためにも顔色や表情を常に観察するようにして、細かな変化に対応できるようにしておくのも忘れずに。
事前に怪我の有無や病歴などを確認しておくことも重要です。
やってみよう!高齢者向けのヨガポーズ
ここからは実際にシニア向けの「やさしいヨガ」のポーズを紹介していきます。
シニアヨガのポーズは、立って・座って・寝転んで・椅子や壁を利用して…とさまざまなアプローチがあります。
基本的にはラクだなと感じるところから始めていくのが大切です。ポーズを取ってみて、ラクなところから徐々に深めていくのがシニア向けの「やさしいヨガ」。
実際にポーズを取ってみたときの形や美しさを求めるのではなく、いかに安全に気持ちよく呼吸しながら取り組めるかに注目してみてください。
自宅でも簡単に実践できるので、無理のない範囲でトライしてみましょう!
椅子に座った体のほぐし体操
- できるだけ背もたれに頼らず、両足を軽く伸ばした状態で椅子に座る
- 足の指を縮めたり伸ばしたり、グー、チョキ、パーの形を意識して足指ジャンケンをする
- 膝の裏あたりに手をかけて足を持ち上げ、つま先を伸ばしたり引き寄せたりを繰り返す
- 足を持ち上げたまま、足首を内回し、外回しにぐるりと回し、そのまま膝の曲げ伸ばしを繰り返す
- 足を持ち上げたまま、膝から下だけで円を描くように内回しと外回しに回す
- 膝を胸にできるだけ引き寄せるようにその場で足踏みをする
- 持ち上げた足をそのままキープ。膝を手で抱えて胸に引き寄せてキープしても◎
- 足を交差した状態で押し合う
- 太ももを上に上げることを意識しながら、そこを両手で押さえて抵抗を加える
※3〜5、9は片足ずつ両足で行う
シニア向け 山のポーズ
- 両足を腰幅に開いて立つ
- お尻を締め、足裏で床を掴むように立ち上下に引っ張られているような感覚を意識する
全ての立位の基本となる「山のポーズ」はただ立つというわけではなく、体のいろいろなところに意識を向けて立つことで心身を整える効果が期待できます。
土台となる足裏の感覚を感じながら、足の筋肉の働きや骨盤の平衡感覚を意識しつつ、肩周りの緊張を解放して深い呼吸を続けましょう。
壁を使った三角のポーズ
- 体側を壁に向けて山のポーズで立ち、肘が軽く曲がる状態を保てるように足を開いたら壁側の足のつま先を壁の方向に向ける
- 深く息を吸って背骨を伸ばし、吐きながら壁の方向に体を倒す
- 息を吐きながら膝を緩め、息を吸って壁を押しながら体を起こし、山のポーズに戻る
壁にもたれすぎず、自力で立つというところに意識を向けましょう。体をしっかり支えられる範囲で足を開き、背骨の延長に頭がまっすぐ乗っていることに注意を向けましょう。
椅子を使ったヤシの木のポーズ
- 山のポーズで立ち、両手は腰に置く
- 息を吸ってそのままつま先立ちになり、余裕があれば両腕を真上に上げる
- 息を吐いて腕を下ろし、そのままかかとも地面に下ろす
つま先立ちが難しければ、壁や椅子を利用して取り組んでもOK。肩や首に痛みが出る場合は無理に腕を上げず、腕を上げる場合は肩の力を抜きましょう。
まとめ
シニアでもチャレンジできる「やさしいヨガ」とその効果についてご紹介しました。
ストイックにスタジオに通わなくても、気軽にできるポーズがばかりなのでちょっとした隙間時間も活用できますよね。
生活にシニアヨガを取り入れて、心身ともに健康な生活を手に入れましょう!
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