第11回「直感」
みなさまごきげんいかがですか?
ピラティス指導者のGingerです。
先月末の獅子座の満月。少し曇り空でしたが皆既月蝕をご覧になった方も多いことでしょうね。
月の神々しい輝きに、大きな力をもらえた夜でした。
さて2月の新月を迎え、旧暦では今日が睦月の朔。つまりお正月。
新月は太陽と月が重なり、月の力が最も強くなる日です。身体の細胞がみずみずしさを増し、老廃物の排泄機能も活発になりますから、食物繊維の多い食養を心がけて身体を温め、お掃除をするように身体のすみずみにまで意識を向けて動かしましょう。身体を動かせば自然と呼吸をたくさん取り入れたくなります。呼吸が入れ替われば頭の中のもやもやも晴れて直感力や想像力も高まります。新月の力を借りて、新たに目標を立てたり新しいことを始めてみるのも良いですね。
新月の引力エネルギーは特に下半身にかかるので、腸を温め股関節や脚をのびのびと動かすことがおすすめです。
月が少しずつ満ち始め、雨水を迎える四日月の頃には雨が大地を潤し、草木の芽吹きを助けます。春の準備が着々と整う天地の大きな流れの中で、たっぷりといのちを感じましょう。
先日、私が昨年秋から年間シリーズでお伝えさせていただいている、女性の身体の養生にフォーカスしたワークショップ『たかめていく氣と血のめぐり ~ピラティスとアールヴェーダができること~』の特別講座冬編が終了致しました。
アーユルヴェーダのサンスクリット語やインド医哲学には抵抗を感じる方がほとんどですので、この講座では中医学の観点を併用させていただいています。
今回の特別講座は冬の養生の要となる(女性は特に)氣虚、瘀血、補腎についてと、アーユルヴェーダの観点からはヴァータを落ち着かせてカファをためこまないようにする冬の心掛けをお伝え致しました。(冬の養生:コラム第8回「養生」参照。)
ワークショップ第1回秋編を土台にした座学の後、足裏のオイルマッサージを行ってから座位のピラティスを。股関節や足関節をゆったりとした呼吸のリズムで動かしていただきました。経絡の流れにイメージをのせて規則的な呼吸で骨の動きを導くことでヴァータを整えると、みなさまの肌艶がみるみる良くなって行かれました。最後は呼吸法を。ご紹介したのは氣を補い強くする独特のものですが、短い時間でもみなさまの心が鎮まって行くのを感じました。
マッサージで消化器系の経絡が流れ、呼吸で内臓があたたかくなったところでスパイス料理のお勉強へ。日本の食卓のためのスパイス活用法を、と私がアートとスパイスの魔法をコンセプトにイベントを展開するThe Three Flying Witchesの活動を共にするAyamiに担当してもらいました。今回はスパイスの調理法と、『スパイス料理 = インド料理 = カレー』の固定概念から外れて日常に使える献立をご提案することが要でした。アーユルヴェーダもピラティスも大切なのは継続だからです。
Ayamiのお料理は食材との対話のよう。
お料理のさじ加減は五感で覚えます。色、音、香り、触感、味。人それぞれ微妙に異なる感じ方を数値や文字に変えることは容易ではありませんから、学び(体験)とは、五感で捉えるだけではなく「六感」を研ぎ澄まし「空気感」を細胞全てで受信することだと私は思っています。それはピラティスや他のあらゆるお稽古でも同じです。
例えばピラティスには直感や想像力が必要だとされています。呼吸や集中力、コントロールに加えて感性を磨くことは自分の持つ能力の限界まで引き出してくれます。呼吸法や瞑想も、直感力を高めてくれるものです。
また、身体の動きのFirst impressionやライブ感を私はとても大切にしています。例えばピラティスムーヴメントの「最適」は絶えず変化します。お料理も同じです。与えられた状況でどのくらい最良(に近い)ものに導けるかどうかは、自分が与えられた条件とどのくらい調和できるかだと思います。
体調管理において「身体」は適切量動き、食べ、眠ることである程度の質を保てます。「心」の健やかさをいかに最良のものにするかは些細な行動の積み重ね。その時々の優先事項に従ってはいても『こなす』のではなくて、可能な限り『心を向けて』行う。『ていねいに暮らす』。
日々をただ生きる、そんな当たり前のことが出来る私たちはとても恵まれているんだと思います。
今此処に在る。それだけでベスト。
怠惰や、怒り、執着、期待、自信のなさや小狡い心や功利主義が源になった行いは、相手や対象物に心の粗さが伝わってしまいます(コラム第9回「心身」参照)。「ただ素直に」は簡単そうで実際は違うでしょう。
レッスンはお客様との一期一会。お料理は、食材との一期一会。
だからこそ呼吸を整え、心をていねいに「相手」に向けることで相手の持つ力を引き出す。そして「相手」側も同じで、つまりはフォロワーシップの精神の共有が鍵なのでしょう。
これは私の理想です。
指導者として未だ熟さぬ私だからこそせめて技術の不足は精一杯みなさまに心を向けた指導をさせていただくことで補いたいと。
あらためまして特別講座にご参加の皆様ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
ワークショップの始めに書いていただいたこの春の「目標」を是非大事にされて下さいね。
Ayami、貴女がいなかったらこの特別編は出来ませんでした。ありがとう。
ビオラのスタッフの皆様、広報や予約管理、準備に奔走してくださったこと、感謝です。
講座のフォローアップ記事は、私のInstagramにて更新してまいります。(アカウントをお持ちでなくても閲覧可能です。@ginger_jinjya )なお、第1回講座秋編の記事は全て「 #秋の養生方法」、特別講座冬編の記事は 「#冬の養生方法 」でハッシュタグ検索可能です。
アーユルヴェーダで大切なことは、出来ることからはじめること。ゆっくり変えること。そして始めたことはコツコツ続けること。
直感力を磨き出だし、自分の能力を引き出す努力を。
新月の今日。お月様の力を借りて出来ることから始めてみませんか?
ではまた次回。
ワークショップ シリーズ
全4回 + 特別講座 (単一講座受講化。セット割引有り) 私がピラティスやアーユルヴェーダの指導を行う中で出会った様々な年代の女性たち。
彼女たちの願いを集約すると、やはり健康で若々しくあり続けること。
女性は毎月の月経を通して自らの血と氣のめぐりの状態を知ることができます。
さらに妊娠、出産を通じて血のコンディションは変わり、養生の方法も変わります。
今回のワークショップでは私の持つピラティスの知識に加え、アーユルヴェーダや東洋医学、薬膳の智慧をお借りして女性の血と氣のめぐりの養生法を見直します。
日常生活に取り入れやすい季節ごとのセルフケアや食養生など、実践できることを中心にお伝えします。
シリーズでお届け致しますが、もちろんお好きな受講スタイルで大丈夫です。
なお男性のお客様、ご夫婦でのご参加も大歓迎です。
PROFILE : Ginger(じんじゃ~)フリーランス アーティスト
FTPマットピラティス 指導者
からだスキャン セルフマッサージ 指導者
Physical Mind Institute 認定 Tye4® Mat/Standing 指導者
Body Code System認定 Master Stretch® 指導者
アーユルヴェーダ セルフケアアドヴァイザー
漢方・薬膳検定 保有
英国にて衣装デザインと制作を学び、デザイナーとして様々な身体表現者たちと関わる。また6年近くに及ぶ異国生活で心身の不一致を感じ、そのコントロールへの興味を深める。
帰国後、ピラティスに出会い指導者としてのトレーニングを受ける。
アーユルヴェーダや東洋医学、薬膳の考え方を取り入れ、グループ・個人レッスン共に男女問わず幅広い年齢層を指導。
個々人自らが『感じる力』を磨くことを何よりも重要視している。
英語でのレッスンや海外講師の通訳、人体経絡図の挿絵など、ピラティスと英語・アートをリンクさせた活動も積極的に展開している。
近年はピラティスという分野を超えて、自然の中で呼吸や五感のワークを行うことも始めている。
Instagram: @ginger_jinjya
HP: http://junkoginger.blogspot.jp
ピラティス指導者のGingerです。
先月末の獅子座の満月。少し曇り空でしたが皆既月蝕をご覧になった方も多いことでしょうね。
月の神々しい輝きに、大きな力をもらえた夜でした。
さて2月の新月を迎え、旧暦では今日が睦月の朔。つまりお正月。
新月は太陽と月が重なり、月の力が最も強くなる日です。身体の細胞がみずみずしさを増し、老廃物の排泄機能も活発になりますから、食物繊維の多い食養を心がけて身体を温め、お掃除をするように身体のすみずみにまで意識を向けて動かしましょう。身体を動かせば自然と呼吸をたくさん取り入れたくなります。呼吸が入れ替われば頭の中のもやもやも晴れて直感力や想像力も高まります。新月の力を借りて、新たに目標を立てたり新しいことを始めてみるのも良いですね。
新月の引力エネルギーは特に下半身にかかるので、腸を温め股関節や脚をのびのびと動かすことがおすすめです。
月が少しずつ満ち始め、雨水を迎える四日月の頃には雨が大地を潤し、草木の芽吹きを助けます。春の準備が着々と整う天地の大きな流れの中で、たっぷりといのちを感じましょう。
先日、私が昨年秋から年間シリーズでお伝えさせていただいている、女性の身体の養生にフォーカスしたワークショップ『たかめていく氣と血のめぐり ~ピラティスとアールヴェーダができること~』の特別講座冬編が終了致しました。
アーユルヴェーダのサンスクリット語やインド医哲学には抵抗を感じる方がほとんどですので、この講座では中医学の観点を併用させていただいています。
今回の特別講座は冬の養生の要となる(女性は特に)氣虚、瘀血、補腎についてと、アーユルヴェーダの観点からはヴァータを落ち着かせてカファをためこまないようにする冬の心掛けをお伝え致しました。(冬の養生:コラム第8回「養生」参照。)
ワークショップ第1回秋編を土台にした座学の後、足裏のオイルマッサージを行ってから座位のピラティスを。股関節や足関節をゆったりとした呼吸のリズムで動かしていただきました。経絡の流れにイメージをのせて規則的な呼吸で骨の動きを導くことでヴァータを整えると、みなさまの肌艶がみるみる良くなって行かれました。最後は呼吸法を。ご紹介したのは氣を補い強くする独特のものですが、短い時間でもみなさまの心が鎮まって行くのを感じました。
マッサージで消化器系の経絡が流れ、呼吸で内臓があたたかくなったところでスパイス料理のお勉強へ。日本の食卓のためのスパイス活用法を、と私がアートとスパイスの魔法をコンセプトにイベントを展開するThe Three Flying Witchesの活動を共にするAyamiに担当してもらいました。今回はスパイスの調理法と、『スパイス料理 = インド料理 = カレー』の固定概念から外れて日常に使える献立をご提案することが要でした。アーユルヴェーダもピラティスも大切なのは継続だからです。
Ayamiのお料理は食材との対話のよう。
お料理のさじ加減は五感で覚えます。色、音、香り、触感、味。人それぞれ微妙に異なる感じ方を数値や文字に変えることは容易ではありませんから、学び(体験)とは、五感で捉えるだけではなく「六感」を研ぎ澄まし「空気感」を細胞全てで受信することだと私は思っています。それはピラティスや他のあらゆるお稽古でも同じです。
例えばピラティスには直感や想像力が必要だとされています。呼吸や集中力、コントロールに加えて感性を磨くことは自分の持つ能力の限界まで引き出してくれます。呼吸法や瞑想も、直感力を高めてくれるものです。
また、身体の動きのFirst impressionやライブ感を私はとても大切にしています。例えばピラティスムーヴメントの「最適」は絶えず変化します。お料理も同じです。与えられた状況でどのくらい最良(に近い)ものに導けるかどうかは、自分が与えられた条件とどのくらい調和できるかだと思います。
体調管理において「身体」は適切量動き、食べ、眠ることである程度の質を保てます。「心」の健やかさをいかに最良のものにするかは些細な行動の積み重ね。その時々の優先事項に従ってはいても『こなす』のではなくて、可能な限り『心を向けて』行う。『ていねいに暮らす』。
日々をただ生きる、そんな当たり前のことが出来る私たちはとても恵まれているんだと思います。
今此処に在る。それだけでベスト。
怠惰や、怒り、執着、期待、自信のなさや小狡い心や功利主義が源になった行いは、相手や対象物に心の粗さが伝わってしまいます(コラム第9回「心身」参照)。「ただ素直に」は簡単そうで実際は違うでしょう。
レッスンはお客様との一期一会。お料理は、食材との一期一会。
だからこそ呼吸を整え、心をていねいに「相手」に向けることで相手の持つ力を引き出す。そして「相手」側も同じで、つまりはフォロワーシップの精神の共有が鍵なのでしょう。
これは私の理想です。
指導者として未だ熟さぬ私だからこそせめて技術の不足は精一杯みなさまに心を向けた指導をさせていただくことで補いたいと。
あらためまして特別講座にご参加の皆様ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
ワークショップの始めに書いていただいたこの春の「目標」を是非大事にされて下さいね。
Ayami、貴女がいなかったらこの特別編は出来ませんでした。ありがとう。
ビオラのスタッフの皆様、広報や予約管理、準備に奔走してくださったこと、感謝です。
講座のフォローアップ記事は、私のInstagramにて更新してまいります。(アカウントをお持ちでなくても閲覧可能です。@ginger_jinjya )なお、第1回講座秋編の記事は全て「 #秋の養生方法」、特別講座冬編の記事は 「#冬の養生方法 」でハッシュタグ検索可能です。
アーユルヴェーダで大切なことは、出来ることからはじめること。ゆっくり変えること。そして始めたことはコツコツ続けること。
直感力を磨き出だし、自分の能力を引き出す努力を。
新月の今日。お月様の力を借りて出来ることから始めてみませんか?
ではまた次回。
ワークショップ シリーズ
全4回 + 特別講座 (単一講座受講化。セット割引有り) 私がピラティスやアーユルヴェーダの指導を行う中で出会った様々な年代の女性たち。
彼女たちの願いを集約すると、やはり健康で若々しくあり続けること。
女性は毎月の月経を通して自らの血と氣のめぐりの状態を知ることができます。
さらに妊娠、出産を通じて血のコンディションは変わり、養生の方法も変わります。
今回のワークショップでは私の持つピラティスの知識に加え、アーユルヴェーダや東洋医学、薬膳の智慧をお借りして女性の血と氣のめぐりの養生法を見直します。
日常生活に取り入れやすい季節ごとのセルフケアや食養生など、実践できることを中心にお伝えします。
シリーズでお届け致しますが、もちろんお好きな受講スタイルで大丈夫です。
なお男性のお客様、ご夫婦でのご参加も大歓迎です。
第一回 秋編 | 日 程2017年10月1日(日) 時 間14:30~17:30(3時間) 本町スタジオ (終了しました) | 血のめぐりと質を高める アーユルヴェーダとピラティス |
特別講座 冬編 | 日 程2018年1月28日(日) 時 間①10:30~13:30 ②15:30~18:30 大阪 刻屋 (終了しました) | 特別講座 冬編 『女性力を高めるアーユルヴェーダ式食養生とピラティス』AyamiとGingerによる ピラティス&アーユルヴェーダ食養生 |
第二回 春編 | 日 程2018年3月4日(日) 時 間14:30~17:30(3時間) 本町スタジオ (若干名お席あり) | 粘膜を強化して女性力を高めていくアーユルヴェーダとピラティス |
第三回 梅雨編 | 日 程2018年5月20日(日) 時 間14:30~17:30(3時間) 本町スタジオ (受付中) | ホルモンを安定させる冷え取りアーユルヴェーダとピラティス |
特別講座 梅雨編 | 日 程2018年6月3日(日) 時 間①10:30~13:30 ②15:30~18:30 大阪 刻屋(受付中 /第三回講座とのセット割引あり) | 特別講座 梅雨編 『女性力を高めるアーユルヴェーダ式食養生とピラティス』 |
第四回 夏編 | 日 程2018年7月8日(日) 時 間14:30~17:30(3時間) 本町スタジオ (受付中) | 女性器のケアと向き合う アーユルヴェーダとピラティス |
PROFILE : Ginger(じんじゃ~)
帰国後、ピラティスに出会い指導者としてのトレーニングを受ける。
アーユルヴェーダや東洋医学、薬膳の考え方を取り入れ、グループ・個人レッスン共に男女問わず幅広い年齢層を指導。
個々人自らが『感じる力』を磨くことを何よりも重要視している。
英語でのレッスンや海外講師の通訳、人体経絡図の挿絵など、ピラティスと英語・アートをリンクさせた活動も積極的に展開している。
近年はピラティスという分野を超えて、自然の中で呼吸や五感のワークを行うことも始めている。
Instagram: @ginger_jinjya
HP: http://junkoginger.blogspot.jp