第24回「快適」

第24回「快適」
*English follows Japanese*

みなさまごきげんいかがですか?
ピラティス指導者のGingerです。
陽射しのあたたかさや風の冷たさに春を感じる日々ですね。はじまりの季節に相応しい風の軽さに、身体も頭も動かしたくなるように感じます。

私は1月から6週間、ハタヨーガの呼吸法と瞑想法のコースに生徒として通っていました。 授業としての座学と実践に加えてホームワークがあり、これまでの私の毎朝のルーティンに呼吸法と瞑想法が加わりました。
コースに通う前はうまく時間を作っていくことができるのか不安がありましたが、始めてみればその逆で、呼吸法と瞑想法をしないことに何処か未完了の心地悪さがあり、忙しい日は15分や20分であっても練習を続けています。静かに座る時間が至福であり、呼吸法と瞑想法がその日一日の心身の土台作りと感じるほどにまでなりました。

例えばどんなに世間一般に良いとされていることであっても、貴方にとってそれが『今 最適』かどうかはわかりません。 特に楽しいわけでもなく、義理や無理で続けていることは即刻止めた方が心にとって余程良いと私は思いますし、他人に自慢したいとか褒められたくて何かを勉強することもまた心と身体への暴力です。他人の価値観で自分を評価することほど哀しく惨めなことはありません。ラジャスやタマスな心で行えばサットヴァな行為もたちまちラジャスやタマスになります。(※コラム第9回参照)
image6 私がピラティスを指導させて頂いているこのスタジオで、ここ2年ほどアーユルヴェーダとピラティスの講座を展開させて頂いております。
アーユルヴェーダを学び始めた頃からインド哲学の勉強は独学ですが続けて来ました。先月開催されたトークライブとワークショップでは、その哲学が私の今の思考や行動の基盤となっていることが再確認できました。そしてアーユルヴェーダの講師としてはまだ未熟な私の講義でも私がお伝えしたい理念の根底の部分を皆さんがそれぞれに受け止め、真剣に学んで下さっている手応えがありました。ライブや講義の後にそれぞれの参加者の方々から自主的に続々と感想文を頂いたことで、私の魂がふるえてその振動が熱をつくり、お恥ずかしいのですが涙が込み上げました。

私がアーユルヴェーダのセルフケアアドヴァイザーの資格試験に合格を頂いたのは2015年でした。様々な医学の母体となったアーユルヴェーダ。学びのきっかけは純粋な興味と仕事のためでしたが、今や私の生活に必要不可欠です。私の先生は教科書を暗記するだけではなく、実践を継続することが大切だと教えて下さり、この4年間の継続を通じてまさに知行合一を体験中です。 私にとってはピラティスも理論と実践を継続しながら心身で納得、会得、体得していくお稽古です。バラバラでどうしようもなかった2012年頃の私の心身は今や別物です。
もしピラティス氏がbody−mind−spirit を無視していたのならば、私はピラティスを選ばなかったでしょうし、アーユルヴェーダに哲学が含まれていなかったならば、私はきっとこれほどまでに日々の実践を続けて来れなかったと言い切れます。
私はヨーガも大好きです。動きは未熟ですが、哲学の勉強と呼吸法と瞑想法の継続で、点が線となりつつあります。その線が滑らかなカーヴを描き、極細の真紅のエナジーとしてフローするにはこれからの日々の鍛錬しかありません。
ピラティス、アーユルヴェーダ、インド哲学、そして氣のお稽古。今の私の魂の静寂を護ってくれるのは、これらのことです。そしてそれぞれに善き先生と呼べる人達に出逢えたことは私の最大の幸運です。 image4 トークショーにて、司会進行の小森様からの質問。
『今後は何を目指されるのですか?』に私は『継続』と答えました。
とにかく不器用な私はあれこれ手を出せない。今、手の中にある学びを深めて基礎を重厚にしたいんです。だから自分に出来ることをまずきちんと日々やる、それを継続する。私が常に快適でいて、いい仕事をするために。
『己を制御できる人こそ自由である』 - 自在王尊者
お稽古は終わりがありません。




Hello, it's Ginger.
I've been feeling spring through warm sunlight and cold breeze these days. Light wind of the beginning of a new season tempts us to activate both our bodies and minds.

I'd been learning Hata yoga's breathing and mediation method for six week in this January and February. We had both lectures and practices during the course and we had homework too, so I've added breathing and meditation in my usual morning routine.
Before the course, I was worrying a little that I might not be able to make enough time for practice, but once the course had started I found myself doing opposite quite easily. I felt incomplete feeling when I didn't do breathing and meditation. So I've been keeping on practicing even for fifteen minutes or twenty minutes on a busy day. Sitting quietly by myself gives me an absolute pleasure and those breathing and meditation become the foundation of my mind and body of the day. image3 No matter how greatly acknowledged by the world, the thing is the best for you now or not is not absolute. If you've been doing something you are not enjoying at all, or doing it just by obligation, or you are forcing yourself, I'd suggest you to quit it at this moment for your mental health condition. And I believe it's a violence for your mind and body to study something you want to boast of or want people to praise you who are studying that subject. It is saddest and miserable by judging yourself by other people's value. Even if your action is in a category of sattva, doing it with rajasic or tamasic mind, the action itself becomes rajas or tamas. (*Refer to Column no.9 *Japanese text only)

At this studio where I've been teaching Pilates, I've been also doing lectures of Ayurveda and Pilates since about two years ago.
I've been studying Indian philosophy since I've started learning Ayurveda. At the public talk and my lecture last month made me reconfirm that the philosophy has become my base of thinking and actions now. And even though I am still premature as a Ayurveda teacher, my students caught the essence of what I really wished to tell and I had a concrete feeling that they are truly learning what they need to learn through my lecture. After the public talk and my lecture, each of the students has been submitting a report to me voluntarily. That made my soul tremble and the vibration creates heat. And I sound like a kid but I couldn't help crying for joy. image5 I've passed the qualification exam of the Ayurveda self-care adviser in 2015. Ayurveda is the mother of various medical sciences. The reasons why I wished to learn Ayurveda were a pure interest and for my work, however, it is essential for my daily life by now. My teacher has taught us that learning the text book is important but practicing and continue practicing is more important. So through those four years of practicing, I've been experiencing inseparability of knowledge and practice.
Pilates for me also the same. It is the okeiko (practice) for me through its theory and practice, to make my body and mind convinced, understand, and then master it. So my isolated body and mind around 2012 are now completely altered.
I am sure that if Joseph Pilates would have ignored body-mind-spirit, I've never chosen his method, and if Ayurveda were mare a medical science and contained no philosophy, I've never been able to continue studying and practicing it this much.
I also like yoga a lot. My yogic movements are immature, but studying philosophy and continue practicing breathing and meditation have been connecting my dotted knowledge and experience in one line. So only the daily practice can make that line smoothly arched ogee filled with an extremely thin crimson flow of energy.
Pilates, Ayurveda, Indian philosophy, and the learning of ki. Those things are blessing me with an absolute silence of my soul now. And I'm the luckiest who could have met the best sensei for each method.

At the public talk, Ms. Komori, the host asked me "What's your aim now?" My answer was "Continue my practice."
As I am not so clever, I can't learn many different things at once. So I want to deepen what I've been learning and make my bases more solid and stable. I just carry on practicing what I can do everyday, and keep it up for myself. So that I can be always feeling comfortable and perform good works.
"One who can control oneself is a truely free being." - Buddhist saint Jizaiou.
Okeiko never ends.

image7 ※私信※
この場をお借り致しまして、トークショーや講義にご参加下さった皆様に心より御礼申し上げます。
トークショーでは心も身体もしあわせになるお菓子とお茶を用意して下さった公私ともに信頼をおくAyami先生、食養生の講義でもその素晴らしい人間性で受講生様たちを導いて下さりありがとうございます。
トークショーにて写真撮影を担当して下さったヨガビオラトリコロールスタッフの鰭崎様、私やAyamiの世界観を切り取って下さり、また参加者の皆様の素敵な表情を捉えて下さり嬉しかったです。このコラムの編集でもいつも大変お世話になっております。これからもよろしくお願い致します。
そしてアーユルヴェーダとピラティスのシリーズ講座のご提案を私に下さったヨガビオラトリコロールスタッフの小森様。小森様の企画が無ければこのワークショップシリーズは存在すらしませんでした。私を信頼し、稀な機会を下さったこと、感謝しております。世間一般的にはアーユルヴェーダ=ヨーガの図式が強い中でも、ピラティス講師がアーユルヴェーダを学ぶことに何の違和感もなかった私ですが、まだまだアーユルヴェーダ自体の認知度は低く、近年やっと興味を持つ人が増え始めた程度だと感じています。一講師として、今後もピラティスとアーユルヴェーダを伝え続けていけたらと思っています。
最後になりましたが武井典子先生、呼吸法と瞑想法コースでは大変お世話になりました。私がヨーガを好きになったきっかけを下さったのが先生です。コースに通った6週間は私にとってヨーガとの蜜月でした。教わったことを日々実践しながら変化を感じ楽しんでおります。いつか先生と呼吸や瞑想、氣のことなどじっくりとお話ししたいです。



ワークショップ シリーズ
『たかめていく氣と血のめぐり ~ピラティスとアーユルヴェーダができること~』
全4回 + 特別講座

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女性は毎月の月経を通じて自らの血と氣のめぐりの状態を知ることができます。
さらに妊娠、出産により血のコンディションは変わるため養生の方法も変わります。
貴女は今、自分のライフステージに合った心と身体の養生ができていると言えますか?
全四回のワークショップを通じて、ピラティスとアーユルヴェーダの智慧を生活に取り入れ、日々をより健やかに過ごせる術を学びましょう。

昨年秋に初開催となったこのワークショップシリーズは第2サイクル目となります。
テーマは同じですが今回はアーユルヴェーダの智慧、哲学によりフォーカスを絞った講義となります。
アーユルヴェーダ式四季の過ごし方とピラティスムーヴメントを1年間を通して学ぶことで、自らの血と氣のめぐりを良くすることや季節ごとに身体や心の調和を取る方法を、自らの生活への意識を変えることで継続してきましょう。

また、Ayami先生とのコラボレーションによる特別講座では実際に食養生を学びます。アーユルヴェーダ式のお料理方法を日本の食卓に上手に取り入れて、日々美味しく楽しく心身を整えましょう。

シリーズでお届け致しますので連続受講をお勧めいたします。ただし、単発受講ではついていけない部分があることはご理解いただいた上、お好きな受講スタイルでご参加下さいね。
もちろんこのようなワークショップに参加することが恥ずかしいと感じる方や、「もう関係ない」と思い込んでおられる女性にも多くおられると思いますが、是非多くの女性、また男性に知っていただきたい内容をお届けいたします。そのため娘さんをお持ちのシングルファザーや、ご家族のために知識として学びたい男性も受講を歓迎しております。母娘、父娘、ご夫婦での受講、再受講も大歓迎です。

第一回 秋編<終了しました>
日  程2018年9月9日(日)
時  間14:30〜17:30
本町スタジオ
テーマ:血
血のめぐりと質を高めるアーユルヴェーダとピラティス
→詳しくはこちら
特別講座 冬編<終了しました>
日  程2018年11月4日(日)
時  間10:30〜13:30 / 15:30〜18:30
大阪 刻屋
特別講座 冬編 テーマ:生命力
女性力を高めるアーユルヴェーダ式食養生とピラティス
AyamiとGinger
→詳しくはこちら
第二回 春編<終了しました>
日  程2018年12月23日(日)
時  間14:30〜17:30
本町スタジオ
テーマ:膣粘膜
粘膜を強化して女性力を高めていくアーユルヴェーダとピラティス
→詳しくはこちら
特別講座 春分編<終了しました>
日  程2019年2月17日(日)
時  間14:30〜17:30
大阪スタジオ
特別講座 春分編 テーマ:睡眠
睡眠の力を知る アーユルヴェーダとピラティス
→詳しくはこちら
特別講座 梅雨編日  程2019年4月29日(月・祝)
時  間10:30〜13:30 / 15:30〜18:30
大阪 刻屋
特別講座 梅雨編 テーマ:冷え
女性力を高めるアーユルヴェーダ式食養生とピラティス
AyamiとGinger
→詳しくはこちら
第三回 梅雨編日  程2019年5月12日(日)
時  間14:30〜17:30
本町スタジオ
テーマ:女性ホルモン
ホルモンを安定させる冷え取りアーユルヴェーダとピラティス
→詳しくはこちら
第四回 夏編日  程2018年6月9日(日)
時  間14:30〜17:30
本町スタジオ
テーマ:膣ケア
女性器のケアと向き合う アーユルヴェーダとピラティス
→詳しくはこちら


profile
PROFILE : Ginger(じんじゃ~)

  • アーティスト
  • FTPマットピラティス 指導者
  • Physical Mind Institute 認定 Tye4® Mat/Standing 指導者
  • Body Code System認定 Master Stretch® 指導者(Level 1,2,3 + Bungie Tone)
  • BESJ認定 Dancers Movement Program 修了
  • 呼吸法と瞑想法(RYT500)コース 修了
  • からだスキャン セルフマッサージ 指導者
  • アーユルヴェーダ セルフケアアドヴァイザー
  • 漢方・薬膳検定 保有
  • 英国にて衣装デザイン/制作の仕事をする中で身体表現者たちと関わり心身の不一致/一致への興味を深める。
    帰国後、ピラティスに出会い指導者に。
    ピラティス氏の提唱するマインドフルネス、アーユルヴェーダの智慧を取り入れ、『今、自分自身が発する呼吸(言葉)と想い、そして行動がすべて気持ちよく一致しているか』を軸に指導。
    レッスンやワークショップを通じて老若男女を問わず、また役者、ダンサー、武道家など幅広いクライアントに個々人自らが『感じる力』を磨くことを推奨。
    Gingerの指導の特徴は、ピラティスという枠組みや言語、表現形態にとらわれずに心と身体と魂を整えるボディワークであること。
    英語でのレッスンや海外講師の通訳、人体経絡図の挿絵、アロマ精油の活用、身体/エネルギー表現撮影など、様々な視点を提案し続けている。 Instagram: @ginger_jinjya
    HP: http://junkoginger.blogspot.jp